放課後等デイサービスの現状
令和2年度の費用額は約3,723億円であり、障害福祉サービス等全体の総費用額の12.6%、障害児支援全体の総費用額の68.4%を占めるようで、総費用額、利用児童数、請求事業所数とも大幅な増加を続けているようで、平成24年度から令和2年度の伸びは、児童発達支援が3.5倍に対して放課後等デイサービスは7.8倍と極端な増加を感じます。
厚生労働省発表のデータ
厚生労働省:児童発達支援・放課後等デイサービスの現状等について(対象レポートへリンク)では国保連の生データをもとに放課後等デイサービスの利用者及び増加する事業者の推移をまとめて公開しております。
ご覧の通り放課後等デイサービスの利用者数は増加傾向にあり、共通して事業者の競争が激化しています。
放課後等デイサービスにとっての3C分析とは?
このような状況下で、集客力を高めるためには、3C分析を活用することがマーケティングの基本のキとなります。
3C分析とは、自社(Company)、競合(Competitor)、顧客(Customer)の3つの観点から、自社の置かれている環境を分析する手法です。
自社(Company)分析
自社分析では、自社の強み・弱み、競合との差別化ポイントなどを把握します。
強み・弱み
- 事業内容やコンセプトワーク
- 立地 半径5キロと仮定した際の対象小中学校の校数と生徒数
- 設備 ユニバーサルデザインやバリアフリーの有無/コンセプトワークに準ずる設備(大型のキッチンや工作室、ボルタリング設備など)
- 人員 特別支援加算の有無
- 支援内容 具体的にどんな支援を提供しているか
- 送迎 ○×及び範囲
競合との差別化ポイント
- 支援内容
- スタッフの質
- 宣伝広告
- それらを伝える方法
競合(Competitor)分析
競合分析では、競合の強み・弱み、戦略などを把握します。
競合の強み・弱みについては自社分析と同様に…
- 事業内容やコンセプトワーク
- 立地 半径5キロと仮定した際の対象小中学校の校数と生徒数
- 設備 ユニバーサルデザインやバリアフリーの有無/コンセプトワークに準ずる設備(大型のキッチンや工作室、ボルタリング設備など)
- 人員 特別支援加算の有無
- 支援内容 具体的にどんな支援を提供しているか
- 送迎 ○×及び範囲
競合との差別化ポイントも同様に…
- 支援内容
- スタッフの質
- 宣伝広告
- それらを伝える方法
顧客(Customer)分析
顧客分析では、ターゲットとなる保護者のニーズや課題、悩み事、未来への想いなどを把握します。
ターゲット
- 年齢/性別
- 障害の種類
- 保護者のニーズ
ニーズや課題
- 支援内容
- 立地や融通の良さ
- スタッフの質
これらの3C分析を「紙」で実施することで、自社がどのような強みや弱みを持っているのか、競合とどのような差別化を図るべきなのか、ターゲットとなる保護者のニーズや課題はどのようなものなのかを理解することができます。全職員へ共有してもいいレベルです。
ベンチマーク設定
ただ私が参入した地域のように同市町村に100を超える放課後等デイサービスがあると、全社をまとめるのは非常に困難な為、ベンチマーク企業が必要となります。
マーケティングや経営において「ベンチマーク」とは、「比較のための指標や基準」という意味です。
経営戦略やマーケティング施策などは、自社だけで前年度と比較するよりも、他社と比較した方が自社の課題や改善するべき点に気が付きやすいものです。 比較対象とする企業がベンチマーク企業と呼ばれます。放課後等デイサービスであれば支援内容・住所・職員の出身校や出身会社を基軸に考えます。加えて類似コンセプト事業所に絞ると望ましいです。
これらの理解を踏まえて、集客戦略を策定することで、より効果的な集客を実現することができます。
3C分析を実施した上で、以下のような集客施策を検討してみてはいかがでしょうか。
- ターゲット保護者にニーズのある支援を提供
- 競合との差別化を図れる支援内容やプラスオンの何か
- ターゲット顧客のニーズや課題を踏まえたWEB戦略の立案
具体的な施策としては、以下のようなものが挙げられます。
- ABAやコグトレといった一定の認知度のある支援の追加
- ご家族の負担を軽減する送迎オプションの追加
- 利用者のご家族(親や子)が一緒に楽しめるイベントを開催し、事業所内相談支援加算へつなげる
- 保護者向けへ相談LINEアカウントを申請する
3C分析を活用して、自社に合った集客施策を検討してみてはいかがでしょうか。
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全くの異業種から放課後等デイサービスを運営参画し、たった4ヶ月間で利用率100%達成をした後も、ずっと利用率を維持手出来ている「とある」テクニックを伝授します。